またまた新たな省エネルギーの取り組みが始まったようです。横浜八景島シーパラダイスで、海水を利用して空調の電力使用量を20%削減しているそうです。
東京湾に浮かぶ総面積約24万平方メートルの八景島。水族館や遊園地などが入る横浜・八景島シーパラダイスは4月、水族館にある一部の空調設備を更新した。海水を熱源に利用する珍しいもの。従来の空調と比べて電力使用量を約20%減らせるという。
シーパラダイス、“海水冷房”で20%省エネ:日経ビジネスオンライン
どのようなシステムなのかを調べてみたら、海水の温度差を利用したヒートポンプを使っているようです。
八景島シーパラダイスの水族館で利用している空調設備に、新たに海水を熱源に使えるヒートポンプを導入した(図1)。
海水は年間を通じて温度が安定しているため、温度差を利用して冷暖房ができるヒートポンプに使うと効果が大きい。これまでと比べて空調設備のエネルギー効率(COP)が20%向上する見込みだ。
自然エネルギー:海水の熱エネルギーを空調に、横浜八景島で「ブルーカーボン」に挑む - スマートジャパン
一般的な家庭用エアコンでは、室外機で外気を使って冷媒を冷やしています。大規模な業務用エアコンでは水道水を利用して冷媒を冷やす場合もあるのですが、シーパラダイスでは外気や水道水ではなく海水を使って冷媒を冷却しているようです。
たしかに海水の少し深いところは1年を通じて温度が安定しているので、ヒートポンプの熱源として利用するのにちょうどいいですね。
海水温度差発電という発電方法もあるそうです。これも調べてみたところ、簡単に解説しているページがありました。
河川や海水、下水、地下水などの水温と大気温との差から得られるエネルギーを温度差エネルギーといいます。
年間を通して天候に左右されず温度変化も小さいため、安定的にエネルギーを得られることが温度差エネルギーのメリットです。
温度差エネルギー-海水・河川・地下水などの熱を利用|エネルギー新時代|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
原子力や火力以外の、このような自然に存在するエネルギーを使った発電システムがたくさん作られるようにならないですかね?
70℃〜100℃の温水を利用して発電するシステムもあるみたいです。
従来の蒸気発電と異なるのは、可搬型小型発電システムが200℃未満の低温域をターゲットにしているところだ。製鉄所やゴミ焼却場などからは高温の熱が廃され、その廃熱は回収されて発電に利用される。その場合の発電方式は一般的な火力発電と同じだが、可搬型小型発電システムはそれより格段に低い200℃未満の熱源をターゲットにした発電を狙っている。
工場などの廃熱温度に対する法的規制は200℃以上であり、200℃未満の廃熱はそのまま廃棄できるもののほとんど再利用されなかった。ただ、200℃未満の廃熱が法の規制外とはいっても、現実的に排出されるのはさらに低温域の70-100℃の熱。可搬型小型発電システムは主としてこの低温域廃熱が対象になる。
第35回 低温廃熱を利用するメカニカルな温度差発電 [アルバック理工]|エネルギー新時代|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
このシステムって、おいくらなんでしょうかね?
ちょっとどころか、かなり気になることろです。