軽量で安価な有機薄膜太陽電池がすごい!


 最近になって、有機薄膜太陽電池の高効率化が進んで、変換効率が10%を超え始めています。従来型のソーラーパネルの変換効率は15〜18%ですから、それに比べるとかなり効率が低いように見えてしまいます。


a0011_000302

 とりあえず、関連記事へのリンクを紹介します。

 有機半導体材料を用いた太陽電池である有機薄膜太陽電池の技術開発が加速しています。この数年で最も変換効率が向上した太陽電池の一つになりました。現時点では、ドイツHeliatek社と三菱化学が変換効率でそれぞれ約12%を実現し、開発競争でトップ・グループを形成しています。
有機薄膜太陽電池は大化けするか – エネルギー – Tech-On!

 こちらの東レのページはかなり技術的なことまで書いてあって、いろいろと意味が分かりませんが、なんとなくすごそうなことはわかります。

 東レ株式会社はこのたび、有機薄膜太陽電池において、単層素子としては世界最高レベルとなる10%超の変換効率(太陽光を電気に変えるエネルギー変換効率)を達成しました。当社が新たに開発した高配向性の芳香族ポリマーをドナー材料に、フラーレン化合物をアクセプター材料に用いることで、発電層を高度に配向制御すると共に、厚膜化(従来比約3倍)に成功したものです。今回開発した有機薄膜太陽電池は、外部量子効率(照射した光子が電子に変換された割合)が光吸収波長領域の全域に渡って9割を超え、短絡電流が無機太陽電池に匹敵する値に達するなど、極限に近い高効率化を実現しています。
ポリマー有機薄膜太陽電池で世界最高レベルの変換効率を達成 | TORAY

 有機薄膜太陽電池の効率が低いというところだけ見ると、従来型に比べて不利なように見えますが、まったくそんなことはありません。

 大きな違いは軽さです。東レの記事には「厚さ300nm」との記載もあります。300nmだとピンときませんが、約1/3000mmと書けばその薄さが分かっていただけるでしょう。薄いから軽い。

 そのままでは薄すぎて耐久性にも問題があるかもしれませんが、強靭なフィルムで保護するなどすれば、屋根の上に貼り付けて、変換装置などにつなぎこむだけで設置工事ができてしまいます。

 従来のシリコン結晶型ソーラーパネルはかなり重いという問題があります。重たいものを屋根の上に取り付けるために、建築物の耐震性能が下がってしまうのです。

 でも、有機薄膜太陽電池にはそのような問題がありません。太陽光の入射角が適切ではないので発電量が少なくなるかもしれませんが、建物の屋根だけでなく垂直面である外壁にも貼り付けることができます。

 実用化されて、低価格で供給されるようになると、一気に普及して、電力需要の一部をカバーするようになるかもしれませんね。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください