なんとなんと!すごい発電方法が開発されました。これまでも地熱発電は有望視されていましたが、温泉が出なくなる可能性とか景観破壊の問題もありなかなか進んでいませんでした。が、弘前大学の北日本新エネルギー研究所が中心になって開発した「延性帯涵養地熱発電」がすごい!
従来使われていた地熱発電用の井戸よりももっと深い地層まで掘削してパイプを通し、そこに高い水圧の水を供給して高温の蒸気を得る「延性帯涵養地熱発電」と呼ばれる世界初の方法で、弘前大学の北日本新エネルギー研究所が中心になって開発した。
世界初の地熱発電が日本の原発を不要にする シェールガス革命がもたらした日本の最新技術
この発電所のメリットは大きいですね。
まず、どこにでも作れる。通常は10km以上掘らないと存在しないけれど、火山国日本の場合は地下3km〜4kmまで掘ればどこにでも「延性帯」というのがあるそうです。
気になって「延性帯」を検索してみましたが、うまく説明してるところは見つかりませんでした。。。
マグマのちょっと上ということらしいです。
そこに水を注入して熱水にして回収して地上で発電。発電後の温水は地域で利用可能です。
さらに小規模発電所を作れるというのもすばらしい。小規模の発電所をたくさん作るのは、エネルギー問題を解決するのに理想的ですからね。大規模発電所は止まるとエネルギーの供給が逼迫するという問題が発生しますが、小規模発電所が一度にまとめて止まってしまうということは、可能性としてはかなり低いですから。
しかも送電コストが削減できます。大規模発電所から遠くまで送電するには、送電ロスが発生します。でも小規模発電所をあちこちに作れば、送電ロスはほとんど発生しません。
発電コストも安い。従来の地熱発電所でも建設コストはそこそこかかるのに対して、発電コストは安く上がっています。発電に使うのが水と地熱だけです。地熱はコストゼロですし、水のコストは水蒸気でタービンを回して発電す方式のどの発電所でも同じですから。燃料不要というのがすばらしい。
既存の地熱発電所の発電コストを見てみると、かなり安いことがわかります。
特に八丁原発電所では、資源を輸入する必要がない地熱発電のメリットが減価償却の進行を助けたことにより、近年になって7円/kWhの発電コストを実現している。
地熱発電 - Wikipedia
発電コストが高いところでも20円/kWhくらいのようです。
発電規模も数MW〜数十MW程度ですが、10基作れば原発1基分ですからね。
石油や石炭などの燃料をいっさい使わないので、二酸化炭素を出すこともありません。
まさに、日本の地の利を活かした発電方法です。